2025年11月19日
2025年11月19日
本格的な冬が到来。汗をかかず、喉の渇きも感じないことから水分摂取を怠ってしまう方も多いのではないでしょうか。しかし冬でも、からだから『不感蒸泄(ふかんじょうせつ)』によって見えない形で水分が奪われ続け、体温を調整しています。
全身のあらゆる器官の活動には水分が不可欠です。日頃、積極的に水分を意識していないと、自覚しづらい“うっかり”脱水を起こしてしまい、重大な健康リスクにつながることもあります。
脱水を疑う症状は多岐にわたり、冬場の下記のような症状は脱水のサインであることがあります。
1.口・喉・鼻まわりの粘膜の乾き / 2.肌・目・髪の乾燥 / 3.体の疲れ・だるさ・頭痛 / 4.尿の変化(尿が濃くなる) / 5.めまい・立ちくらみ・ふらつき / 6.便秘・お腹の張り / 7.集中力の低下・気分の落ち込み / 8.筋肉のけいれん・こむら返り
大正製薬が2025年11月に全国の20代以上の男女1,000人を対象に、冬場に上記のような症状を経験したことがあるかを調査したところ、「口・喉・鼻まわりの粘膜の渇き」が最多で427人、次いで「肌・目・髪の乾燥」399人、「体の疲れ・だるさ・頭痛」309人、「便秘・お腹の張り」が166人、「筋肉のけいれん・こむら返り」が150人という結果でした。非常に多くの方が、冬脱水のサインを感じたことがあるようです。
本格的な冬が到来。汗をかかず、喉の渇きも感じないことから水分摂取を怠ってしまう方も多いのではないでしょうか。しかし冬でも、からだから『不感蒸泄(ふかんじょうせつ)』によって見えない形で水分が奪われ続け、体温を調整しています。
全身のあらゆる器官の活動には水分が不可欠です。日頃、積極的に水分を意識していないと、自覚しづらい“うっかり”脱水を起こしてしまい、重大な健康リスクにつながることもあります。
脱水を疑う症状は多岐にわたり、冬場の下記のような症状は脱水のサインであることがあります。
1.口・喉・鼻まわりの粘膜の乾き / 2.肌・目・髪の乾燥 / 3.体の疲れ・だるさ・頭痛 / 4.尿の変化(尿が濃くなる) / 5.めまい・立ちくらみ・ふらつき / 6.便秘・お腹の張り / 7.集中力の低下・気分の落ち込み / 8.筋肉のけいれん・こむら返り
大正製薬が2025年11月に全国の20代以上の男女1,000人を対象に、冬場に上記のような症状を経験したことがあるかを調査したところ、「口・喉・鼻まわりの粘膜の渇き」が最多で427人、次いで「肌・目・髪の乾燥」399人、「体の疲れ・だるさ・頭痛」309人、「便秘・お腹の張り」が166人、「筋肉のけいれん・こむら返り」が150人という結果でした。非常に多くの方が、冬脱水のサインを感じたことがあるようです。
脱水症に詳しい谷口英喜先生 に、冬の“うっかり脱水”のリスクと対策について伺います。
脱水症に詳しい谷口英喜先生 に、冬の“うっかり脱水”のリスクと対策について伺います。
麻酔・集中治療、経口補水療法、体液管理、臨床栄養、周術期体液・栄養管理のエキスパート。日本麻酔学会指導医、日本集中治療医学会専門医、日本救急医学会専門医。1991年、福島県立医科大学医学部卒業。学位論文は「経口補水療法を応用した術前体液管理に関する研究」。2025年6月20日には新著『「現代バテ」即効回復マニュアル』を発売(評言社)。その他、『熱中症からいのちを守る』(評言社)『いのちを守る水分補給~熱中症・脱水症はこうして防ぐ』(評言社)など著書多数。2023年から、医療従事者の生涯教育サイト『谷口ゼミ』(https://taniguchi-seminar.com/)を開塾。
麻酔・集中治療、経口補水療法、体液管理、臨床栄養、周術期体液・栄養管理のエキスパート。日本麻酔学会指導医、日本集中治療医学会専門医、日本救急医学会専門医。1991年、福島県立医科大学医学部卒業。学位論文は「経口補水療法を応用した術前体液管理に関する研究」。2025年6月20日には新著『「現代バテ」即効回復マニュアル』を発売(評言社)。その他、『熱中症からいのちを守る』(評言社)『いのちを守る水分補給~熱中症・脱水症はこうして防ぐ』(評言社)など著書多数。2023年から、医療従事者の生涯教育サイト『谷口ゼミ』(https://taniguchi-seminar.com/)を開塾。
冬は暑い季節と異なり、明らかな発汗が少なく、「水分を失っている」という自覚がしづらいです。温かい空気を吸うことで喉や口の温度受容体が刺激されにくくなり、脳が“渇き”を感じる信号を出しにくくなることもあります。
さらに、寒さから冷たい飲料を避けたり、気温の低いトイレにあまり頻繁にいきたくないという気持ちから水分摂取を控えてしまったりする人もいるでしょう。結果として水分摂取の頻度や一度の量が減ってしまう傾向があります。
冬は暑い季節と異なり、明らかな発汗が少なく、「水分を失っている」という自覚がしづらいです。温かい空気を吸うことで喉や口の温度受容体が刺激されにくくなり、脳が“渇き”を感じる信号を出しにくくなることもあります。
さらに、寒さから冷たい飲料を避けたり、気温の低いトイレにあまり頻繁にいきたくないという気持ちから水分摂取を控えてしまったりする人もいるでしょう。結果として水分摂取の頻度や一度の量が減ってしまう傾向があります。
人の体は約60%が水分でできており、臓器が正常に働くためには十分な水分が欠かせません。水分量が不足していることでからだに出るサインは以下のようなものです。
人の体は約60%が水分でできており、臓器が正常に働くためには十分な水分が欠かせません。水分量が不足していることでからだに出るサインは以下のようなものです。
体内の水分が極端に減ると血液中の水分量も減少し、血液はサラサラから“ドロドロ”へと変化し、血液の濃度(比重)が上がって流れにくくなります。この状態では血管内でコレステロールや中性脂肪が沈殿しやすく、動脈硬化が進行して血管が狭くなったり詰まりやすくなったりするため、脳梗塞や心筋梗塞など重篤な病気のリスクが高まります。
特に冬は寒さで血管が収縮しやすく、血液が濃いと詰まりやすさがさらに増すうえ、暖かい部屋から冷えた浴室やトイレなどへ移動した際の急激な温度差によって血圧が大きく変動し、ヒートショック(急な血圧変動による失神や心停止)を起こす危険もあります。寒さに反応して血管が縮み血圧が急上昇した後、熱い湯に浸かることで血管が急に広がり血圧が急降下するなど、血圧の乱高下が脳や心臓に大きな負担を与えるため、血液が濃く流れにくい状態ではさらにリスクが高まります。こうした血管への負担を防ぐためにも、季節を問わずこまめな水分補給を心がけ脱水を避けることが重要です。
体内の水分が極端に減ると血液中の水分量も減少し、血液はサラサラから“ドロドロ”へと変化し、血液の濃度(比重)が上がって流れにくくなります。この状態では血管内でコレステロールや中性脂肪が沈殿しやすく、動脈硬化が進行して血管が狭くなったり詰まりやすくなったりするため、脳梗塞や心筋梗塞など重篤な病気のリスクが高まります。
特に冬は寒さで血管が収縮しやすく、血液が濃いと詰まりやすさがさらに増すうえ、暖かい部屋から冷えた浴室やトイレなどへ移動した際の急激な温度差によって血圧が大きく変動し、ヒートショック(急な血圧変動による失神や心停止)を起こす危険もあります。寒さに反応して血管が縮み血圧が急上昇した後、熱い湯に浸かることで血管が急に広がり血圧が急降下するなど、血圧の乱高下が脳や心臓に大きな負担を与えるため、血液が濃く流れにくい状態ではさらにリスクが高まります。こうした血管への負担を防ぐためにも、季節を問わずこまめな水分補給を心がけ脱水を避けることが重要です。
冬場においては、ただ単に「喉が渇いたら飲む」という意識だけでは十分ではありません。
1日に成人では2リットルを目安に水分を摂取する必要があります。これは、水分だけで摂るのではなく、食事から摂る水分もあわせてという意識で大丈夫です。
水分の種類は、コーヒーや緑茶といったカフェインは利尿作用があるため、水分摂取としては効率的ではありません。
麦茶や、量をたくさん飲めずに脱水しがちである高齢者などは経口補水液を活用してもよいでしょう。経口補水液は水・塩分・糖分・カリウムがからだに吸収されやすい濃度で含まれている飲料です。からだでの水分保持能力が高いので夜間のトイレが気になる方の就寝前の飲料として適しています。ただし、塩分濃度が高いため、高血圧と診断された方などは注意が必要でもあるので、医師に相談した上で取り入れましょう。
アルコール飲料も利尿作用があり、かつ、アルコールを分解するために大量の水分を使ってしまうので、水分補給としては逆効果です。
お水やお茶(麦茶などカフェインのないもの)、ジュースやスポーツ飲料などを、下記のように1日8回に分けて、コップ1杯の水分を摂りましょう。
1.朝起きた後 2.朝食時 3.お昼を待たず午前中に1杯 4.昼食時
5.おやつの時間 6.夕食時 7.入浴前 8.入浴後(就寝前)
冬場においては、ただ単に「喉が渇いたら飲む」という意識だけでは十分ではありません。
1日に成人では2リットルを目安に水分を摂取する必要があります。これは、水分だけで摂るのではなく、食事から摂る水分もあわせてという意識で大丈夫です。
水分の種類は、コーヒーや緑茶といったカフェインは利尿作用があるため、水分摂取としては効率的ではありません。
麦茶や、量をたくさん飲めずに脱水しがちである高齢者などは経口補水液を活用してもよいでしょう。経口補水液は水・塩分・糖分・カリウムがからだに吸収されやすい濃度で含まれている飲料です。からだでの水分保持能力が高いので夜間のトイレが気になる方の就寝前の飲料として適しています。ただし、塩分濃度が高いため、高血圧と診断された方などは注意が必要でもあるので、医師に相談した上で取り入れましょう。
アルコール飲料も利尿作用があり、かつ、アルコールを分解するために大量の水分を使ってしまうので、水分補給としては逆効果です。
お水やお茶(麦茶などカフェインのないもの)、ジュースやスポーツ飲料などを、下記のように1日8回に分けて、コップ1杯の水分を摂りましょう。
1.朝起きた後 2.朝食時 3.お昼を待たず午前中に1杯 4.昼食時
5.おやつの時間 6.夕食時 7.入浴前 8.入浴後(就寝前)
牡蠣ブリ鍋(牡蠣が苦手な方はそのほかの魚介鍋)の大根おろし添え。そして、締めは玄米ごはん!
お鍋は食事がら水分がたっぷり摂れ、からだを温めてくれることで免疫力もアップ。
牡蠣やその他貝類、は、タウリンやたんぱく質が豊富。オメガ3脂肪酸、カリウムを摂るならブリもおすすめ。
レモン汁を加えた大根おろしをポン酢にあわせると、クエン酸も摂れますし、大根おろしの酵素がたんぱく質の吸収をサポートしてくれます。締めは玄米を選ぶと、マグネシウムも摂れます。
牡蠣ブリ鍋(牡蠣が苦手な方はそのほかの魚介鍋)の大根おろし添え。そして、締めは玄米ごはん!
お鍋は食事がら水分がたっぷり摂れ、からだを温めてくれることで免疫力もアップ。
牡蠣やその他貝類、は、タウリンやたんぱく質が豊富。オメガ3脂肪酸、カリウムを摂るならブリもおすすめ。
レモン汁を加えた大根おろしをポン酢にあわせると、クエン酸も摂れますし、大根おろしの酵素がたんぱく質の吸収をサポートしてくれます。締めは玄米を選ぶと、マグネシウムも摂れます。