2025年11月17日
2025年11月17日
大正製薬株式会社[本社:東京都豊島区、社長:上原 茂](以下、当社)は、「不眠症」を効能又は効果として、2025年8月25日に製造販売承認を取得したオレキシン受容体拮抗薬「ボルズィⓇ錠(一般名:ボルノレキサント水和物、開発コード:TS-142)」(以下、ボルズィⓇ)の投与翌日の持ち越し効果を検討した臨床試験結果等を、2025年11月13日(木)~15日(土)に京都府で開催されたBPCNPNP2025合同年会において発表いたしました。
ボルズィⓇはオレキシン受容体(OX1およびOX2受容体)に対して選択的に作用し、入眠困難および睡眠維持困難の改善が確認されています。さらに、消失半減期が短いことから、不眠症治療薬の課題の1つである投与翌日に作用が残る「持ち越し効果」の懸念が少ないことが期待されます。
今回、ボルズィⓇの投与翌日の持ち越し効果を検討した「持ち越し効果評価試験(305試験)」と「自動車運転技能評価試験(207試験)」の2つの臨床試験の結果を、口頭演題およびシンポジウムにおいて発表しました。305試験では、5mgおよび10mgを投与した翌朝の平衡機能(投与8時間後)および認知機能(投与9時間後)の低下を認めませんでした。また、207試験では、10mgおよび20mg(承認最大用量の2倍投与量)を単回または反復投与した翌朝の自動車運転技能(投与9時間後)に、臨床的に意義のある影響は示されませんでした。このほか、ボルズィⓇの非臨床データ(薬理および薬物動態)について、2演題のポスター発表を実施しました。
なお、自動車の運転等に関して、ボルズィⓇの添付文書では、臨床成績を熟知し、患者の状態を十分に把握した上で、自動車の運転等の危険を伴う機械を操作することの適否を慎重に判断し、危険を伴う作業等を行う場合には十分な注意が必要であることを適切に患者に指導すること、また、眠気等があらわれた場合には、自動車の運転等の危険を伴う機械の操作に従事しないよう患者に指導する旨が記載されています。引き続き、添付文書等に基づくボルズィⓇの適正使用に関する情報提供に努めてまいります。
当社は、オレキシン受容体拮抗薬「ボルズィⓇ」を、不眠症の新しい治療選択肢として提供することで、より多くの不眠症患者様のお役に立ちたいと考えています。
大正製薬株式会社[本社:東京都豊島区、社長:上原 茂](以下、当社)は、「不眠症」を効能又は効果として、2025年8月25日に製造販売承認を取得したオレキシン受容体拮抗薬「ボルズィⓇ錠(一般名:ボルノレキサント水和物、開発コード:TS-142)」(以下、ボルズィⓇ)の投与翌日の持ち越し効果を検討した臨床試験結果等を、2025年11月13日(木)~15日(土)に京都府で開催されたBPCNPNP2025合同年会において発表いたしました。
ボルズィⓇはオレキシン受容体(OX1およびOX2受容体)に対して選択的に作用し、入眠困難および睡眠維持困難の改善が確認されています。さらに、消失半減期が短いことから、不眠症治療薬の課題の1つである投与翌日に作用が残る「持ち越し効果」の懸念が少ないことが期待されます。
今回、ボルズィⓇの投与翌日の持ち越し効果を検討した「持ち越し効果評価試験(305試験)」と「自動車運転技能評価試験(207試験)」の2つの臨床試験の結果を、口頭演題およびシンポジウムにおいて発表しました。305試験では、5mgおよび10mgを投与した翌朝の平衡機能(投与8時間後)および認知機能(投与9時間後)の低下を認めませんでした。また、207試験では、10mgおよび20mg(承認最大用量の2倍投与量)を単回または反復投与した翌朝の自動車運転技能(投与9時間後)に、臨床的に意義のある影響は示されませんでした。このほか、ボルズィⓇの非臨床データ(薬理および薬物動態)について、2演題のポスター発表を実施しました。
なお、自動車の運転等に関して、ボルズィⓇの添付文書では、臨床成績を熟知し、患者の状態を十分に把握した上で、自動車の運転等の危険を伴う機械を操作することの適否を慎重に判断し、危険を伴う作業等を行う場合には十分な注意が必要であることを適切に患者に指導すること、また、眠気等があらわれた場合には、自動車の運転等の危険を伴う機械の操作に従事しないよう患者に指導する旨が記載されています。引き続き、添付文書等に基づくボルズィⓇの適正使用に関する情報提供に努めてまいります。
当社は、オレキシン受容体拮抗薬「ボルズィⓇ」を、不眠症の新しい治療選択肢として提供することで、より多くの不眠症患者様のお役に立ちたいと考えています。
O12-3 新規不眠症治療薬・ボルノレキサントの翌朝への持ち越し効果の検討(平衡機能・認知機能への影響)
日本人健康高齢者(65歳以上)を対象に、ボルノレキサント5mg、10mg、陽性対照薬およびプラセボを就寝前に単回服用後、翌朝の平衡機能および認知機能への影響を検討する単施設無作為化プラセボ及び陽性対照4群4期クロスオーバー二重盲検比較試験(305試験)を実施しました。その結果、重心動揺計を用いた開眼時の実効値面積(主要評価項目)および閉眼時の実効値面積(副次評価項目)は、5mg、10mg共に陽性対照より有意に小さく、プラセボとの有意差は認められず、平衡機能の低下は認められませんでした。また、記憶検査やPsychomotor Vigilance Taskの結果から、認知機能の低下も認められず、大きな問題となる有害事象の発現は認められませんでした。
シンポジウム29 向精神薬と自動車運転
企業の取り組み:医薬品が自動車運転技能に与える影響を評価する臨床試験の実施
高齢者を含む日本人健康成人男女を対象に、検証済みのドライブシミュレーターを用いて、ボルノレキサント10mg、20mg注)、陽性対照薬およびプラセボを就寝前に服用後、翌朝の自動車運転技能への影響を検討する単施設無作為化プラセボ及び陽性対照4群4期クロスオーバー二重盲検比較試験(207試験)を実施しました。その結果、主要評価項目であるStandard Deviation of Lateral Position(SDLP)※1のプラセボとの差(⊿SDLP)を用いた検討において、陽性対照薬の結果から本試験が分析感度を有していることが確認され、ボルノレキサント10mgおよび20mg注)の単回・反復投与のいずれにおいても臨床的に意義のある影響を示しませんでした。また、大きな問題となる有害事象の発現は認められませんでした。
注)ボルズィⓇの承認用量の上限は10mgです。臨床最大用量の10mgに加え、臨床超過用量となる20mg投与時の影響も検討しました。
*1 Standard Deviation of Lateral Position(SDLP): ドライブシミュレーター運転時の道路のセンターラインから車体右端までの距離を測定して算出した標準偏差のことです。この値が大きいと横揺れが大きい(ふらつきが大きい)と判断します。
P13-6 新規オレキシン受容体拮抗薬ボルノレキサントの非臨床薬理学的プロファイル
ボルノレキサントのオレキシン受容体に対する作用およびラットの睡眠誘導作用を検討しました。その結果、ボルノレキサントはOX1およびOX2受容体に対して高い結合親和性並びに強力な阻害作用を有するデュアルオレキシン受容体拮抗薬で、単独投与で睡眠誘導作用を示し、レムおよびノンレム睡眠を増加させました。また反復投与による耐性形成は認められず、GABAA受容体に作用する睡眠薬との併用や切り替えにおいても、睡眠誘導作用を示す不眠症治療薬となり得ることが示唆されました。
P13-7 新規オレキシン受容体拮抗薬ボルノレキサントのラット薬物動態及び受容体占有率
ボルノレキサントのラットにおける薬物動態およびオレキシン受容体に対する占有率を検討しました。その結果、ボルノレキサントは投与後速やかに血漿中濃度が上昇し、脳に移行してOX1およびOX2受容体を占有することが確認されました。また脳脊髄液中濃度および受容体占有率は血漿中濃度と同様に推移して短半減期で消失したことから、ボルノレキサントは血漿中濃度に応じて睡眠作用を発現すること、またボルノレキサントは速やかに入眠効果を発現し、持ち越し効果のリスクが低い薬剤として期待されることが示唆されました。
O12-3 新規不眠症治療薬・ボルノレキサントの翌朝への持ち越し効果の検討(平衡機能・認知機能への影響)
日本人健康高齢者(65歳以上)を対象に、ボルノレキサント5mg、10mg、陽性対照薬およびプラセボを就寝前に単回服用後、翌朝の平衡機能および認知機能への影響を検討する単施設無作為化プラセボ及び陽性対照4群4期クロスオーバー二重盲検比較試験(305試験)を実施しました。その結果、重心動揺計を用いた開眼時の実効値面積(主要評価項目)および閉眼時の実効値面積(副次評価項目)は、5mg、10mg共に陽性対照より有意に小さく、プラセボとの有意差は認められず、平衡機能の低下は認められませんでした。また、記憶検査やPsychomotor Vigilance Taskの結果から、認知機能の低下も認められず、大きな問題となる有害事象の発現は認められませんでした。
シンポジウム29 向精神薬と自動車運転
企業の取り組み:医薬品が自動車運転技能に与える影響を評価する臨床試験の実施
高齢者を含む日本人健康成人男女を対象に、検証済みのドライブシミュレーターを用いて、ボルノレキサント10mg、20mg注)、陽性対照薬およびプラセボを就寝前に服用後、翌朝の自動車運転技能への影響を検討する単施設無作為化プラセボ及び陽性対照4群4期クロスオーバー二重盲検比較試験(207試験)を実施しました。その結果、主要評価項目であるStandard Deviation of Lateral Position(SDLP)※1のプラセボとの差(⊿SDLP)を用いた検討において、陽性対照薬の結果から本試験が分析感度を有していることが確認され、ボルノレキサント10mgおよび20mg注)の単回・反復投与のいずれにおいても臨床的に意義のある影響を示しませんでした。また、大きな問題となる有害事象の発現は認められませんでした。
注)ボルズィⓇの承認用量の上限は10mgです。臨床最大用量の10mgに加え、臨床超過用量となる20mg投与時の影響も検討しました。
*1 Standard Deviation of Lateral Position(SDLP): ドライブシミュレーター運転時の道路のセンターラインから車体右端までの距離を測定して算出した標準偏差のことです。この値が大きいと横揺れが大きい(ふらつきが大きい)と判断します。
P13-6 新規オレキシン受容体拮抗薬ボルノレキサントの非臨床薬理学的プロファイル
ボルノレキサントのオレキシン受容体に対する作用およびラットの睡眠誘導作用を検討しました。その結果、ボルノレキサントはOX1およびOX2受容体に対して高い結合親和性並びに強力な阻害作用を有するデュアルオレキシン受容体拮抗薬で、単独投与で睡眠誘導作用を示し、レムおよびノンレム睡眠を増加させました。また反復投与による耐性形成は認められず、GABAA受容体に作用する睡眠薬との併用や切り替えにおいても、睡眠誘導作用を示す不眠症治療薬となり得ることが示唆されました。
P13-7 新規オレキシン受容体拮抗薬ボルノレキサントのラット薬物動態及び受容体占有率
ボルノレキサントのラットにおける薬物動態およびオレキシン受容体に対する占有率を検討しました。その結果、ボルノレキサントは投与後速やかに血漿中濃度が上昇し、脳に移行してOX1およびOX2受容体を占有することが確認されました。また脳脊髄液中濃度および受容体占有率は血漿中濃度と同様に推移して短半減期で消失したことから、ボルノレキサントは血漿中濃度に応じて睡眠作用を発現すること、またボルノレキサントは速やかに入眠効果を発現し、持ち越し効果のリスクが低い薬剤として期待されることが示唆されました。
≪非臨床≫
≪臨床≫
≪非臨床≫
≪臨床≫