セルフメディケーションSelf-medicationSTORY 03

品質分析技術

製品の規格や安定性を担保し、品質を守る"最後の砦"となる

開発する製品や使用する原料の品質を確保するために欠かせないのが"分析"です。私たち大正製薬の分析研究部門は、1965年のガスクロマトグラフ(GC)導入を皮切りに、常に最適な分析技術を駆使して原料分析・製剤分析を実施し、これに基づいて製品の品質保証や有効期間設定を行っています。また、分析で得られたデータを活用して、製品中の有効成分の安定化に向けた検討、試験効率向上や環境負荷低減に向けた新たな分析法の開発、生体機能の解明などにも取り組み、生活者の皆様に品質の確かな製品を安心・安全にお使いいただくための研究開発を推進しています。

原料や製品の品質保証
さらなる改善へのアプローチ

配合剤を迅速・正確に分析する試験方法の開発

製品の品質を担保する上で必須となる「成分分析」は、配合する有効成分の種類に応じた分析が必要です。なかでもOTC医薬品では、時に10種類以上の有効成分を配合することもあり、これらをいかに迅速・正確に分析できるかが重要です。

こうした中で、大正製薬は、複数の成分を同時分析する技術をいち早く確立し、成分分析の迅速化や効率化を実現しています。例えば、製剤分析では、主に液体クロマトグラフ(LC)やGCを使用し、それぞれの成分をきちんと分離して経時的な安定性などを評価することで、製品の品質を管理する試験方法や規格、有効期間を設定しています。

さらに近年は、有害試薬を使用しない試験方法への変更や、グラジエント分析などを利用した複数成分の同時測定、超高速液体クロマトグラフ(UHPLC)などを利用した分析の高速化など、いっそうの省力化や環境負荷低減に向けた検討も積極的に推進しています。

多種多様な分析技術を採用した、天然素材の評価

古くからの経験に基づいて使用されてきた天然の医薬品原料が「生薬」です。天然由来であるがゆえに、産地、天候、加工方法などによって品質が変動します。大正製薬は、そうした生薬の特性を踏まえ、薄層クロマトグラフィー(TLC)、高速液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー、マススペクトロメトリー(MS)、核磁気共鳴分光法(NMR)など多岐にわたる分析技術を組み合わせることで、生薬の品質の指標となる成分を分析しています。

また、生薬はエキス化する際にもその特徴がさまざまな形で現れることから、生薬の原料メーカーと協力し、魅力ある生薬エキスの新規開発や安定した品質を得るための工業化検討にも取り組んでいます。

さらに天然素材は、素材そのものに効能があることはわかっていても、どのような成分が有効成分として機能しているのかがわからない場合があります。大正製薬は、このような成分を分析技術によって特定し、特定した成分が安定的に含まれる高品質な原料を確保できるよう、原料の生産・管理・加工方法の最適化に努めています。

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