PROFESSIONAL Cross Talk 3 大正製薬の研究・生産技術力 研究職(セルフメディケーション)×開発

「こんな商品を作りたい」を実現する研究職、「その商品を製造する」を実現させる生産技術職。互いの強い連携が相乗効果を海、より良い商品を作り出す。

東(研究) 梢 内服剤開発研究室

新たな発見をしたり、新しいモノを創ることに魅力を感じ、研究を通して人の命・健康に関わりたいと考えていた。OTC医薬品市場でトップシェアを誇る大正製薬において、自分の夢を実現したいという思いが強く入社。現在は、「パブロン」ブランドの研究に携わっている。

2012年入社
薬学部卒

杉山(生産技術) 康行 生産性向上センター 生産第2技術室

生産技術の仕事を通して、医薬品の製品開発に携わりたいと考えていた。OTC医薬品に強みがある大正製薬なら、製品開発の機会も多いと思い入社。2年間製造の現場を経験後、2008年から現部署に勤務。外用剤の工業化推進と技術開発の検討に取り組む。

2006年入社
薬学研究科卒

生産現場で培った経験とノウハウを研究に生かし処方を設計する

東(研究)
私が研究開発で担当しているのは固形製剤、杉山さんは外用剤ですね。
杉山(生産技術)
固形製剤は粉体が中心で、粉を錠剤にするようなイメージ。自分が担当している外用剤だと液剤やクリーム剤だから、取り扱っている製品は別々だね(笑)。
東(研究)
大正製薬のOTC医薬品研究では、剤形ごとにそれぞれスペシャリストがいます。それが強みだとも思います。
杉山(生産技術)
外用剤の開発では、まず研究所にてOTC医薬品の処方設計と少量スケールでの製造方法を検討するのですが、生産本部では工業化の検討、つまり実生産を見据えた製造方法を検討して、実際の生産ラインでの製造方法を確立していきます。研究段階ではビーカーレベルでのスケールですが、私たちは何百キロ、何トンというスケールでの製造に適した条件を設定していきます。規模が大きくなると、想定外の事態もいろいろ起こり得ますからね。
東(研究)
そうした想定外のことが起きないように、研究職と生産技術職の社員が日頃からしっかりとコミュニケーションをとって情報を共有化しています。効率よく、より良いものに近づけることが大切ですから。
杉山(生産技術)
例えば外用剤では、研究所の関連部署と毎月1回連絡会を実施し、情報交換を行っています。
東(研究)
固形製剤もそうですよ。そうしたミーティング以外にも、テーマ担当者同士が頻繁に連絡を取り合っていますよね。実は私、入社するまで研究の人が処方設計したら、あとは製造するだけだと思っていました。でも、それは全く違うと知りました。例えば,粉体を1kg積んだ時と1000kg積んだ時、粉にかかる重さって全然違いますよね。機械の大きさだって、動くスピードだって全然違います。これらを考慮せずに製剤設計しても、想定した通りの製剤を作ることは出来ません。また、よくよく検討して作ったとしても、理論通りにならないことも多いのです。そこで大事になるのが、生産技術の方々の経験と長年培ってきたノウハウ。「実験段階ではこれぐらいの影響でも、生産段階ではこれだけ影響が大きくなる」などの助言が、とても重要だと分かりました。
杉山(生産技術)
ありがとうございます!確かに生産段階になれば大量の製品を製造するので、失敗は許されません。過去の経験値や工業化検討で気付いたことは、あらかじめ伝えることを大切にしています。もちろん工業化検討を始める前には、製品の製剤的な特徴や主薬の安定性など製品化のために重要な情報を聞き出し、研究所で設定した処方や製品コンセプトを実現できるように努めています。

研究部門も生産部門も、目的は生活者の方に良い商品をお届けすること

東(研究)
ひと口に生産技術職と言っても、たくさんのスペシャリストがいますよね。
杉山(生産技術)
私のように工業化を検討する人もいるし、製造現場で機械を動かすオペレーターもいます。また製品を分析し、正しく製造できているかを評価する品質管理の担当者もいます。生産技術職は、製造設備やオペレーターの動き、各工程の作業内容がわからないといけません。私は入社後2年間、製造現場で働きましたが、この経験は本当に貴重だったと思っています。設備も見ることができましたし、新人ということもあって、皆さん優しく色々なことを教えてくれました。ここで製造方法を理解できたことで、今の仕事でも製造の流れをイメージして考えることができます。
東(研究)
研究では、商品企画担当から「こんな商品を作りたい」という商品像が研究所に来ますので、そのコンセプトを満たすためにはどの様に進めれば良いか考え処方設計します。有効性・安全性を確保しつつ、実生産において高品質な商品を作り続けられる処方を導き出すというのが、私たちのミッションです。OTC医薬品の開発期間は3~5年ですからスピード感も大切ですが、成分を一つ変えるだけでも生産工程に影響が出るので、1工程ずつ慎重に見直しながら進めています。
杉山(生産技術)
以前、「プリザS坐剤」のリニューアルを検討した際、苦労したことを覚えています。その時は処方が僅かに異なるだけだったので、製造条件に大きな影響はないだろうと考えていました。ところが生産ラインを使って検討していく中で、安定して作れないということがわかり、その原因解明に1年を要しました。
東(研究)
えっ、1年!
杉山(生産技術)
製造現場に何度も足を運び、製造ライン一つひとつの温度条件などを精査しながら、「ここじゃない」「ここでもない」の繰り返しでした。そして、原因を突き止めた時は、達成感を感じるとともに本当にほっとしました。それだけに「プリザS坐剤」には今も思い入れが強いし、お店に行った時に購入していただいた生活者の方を見ると嬉しくなります。
東(研究)
私が担当したものはまだ商品化されていないので、杉山さんのお話はある意味うらやましいです。私が愛着のあるのは「パブロンエースAX微粒」ですね。沢山の有効成分を、安全性・安定性を確保しつつ配合させ、かつ飲みやすくしていることが凄いと思っています。しかも、成分の中にはとても苦いものもあるのですが、苦味を感じないレベルに落とす工夫がなされているんですよね。
杉山(生産技術)
あれは、飲みやすいですよね!
東(研究)
私、生産現場で機械の上から大量の錠剤が容器にダァーっと充填されていく様子を見た時、しっかりしたものを作らないと錠剤が割れて、商品の品質が失われると痛感しました。それまで生産技術職の方から錠剤の硬さについてお話を聞いた時もピンと来ませんでしたが、実際に生産現場を見たことで、製造工程のことを意識して研究しなくてはと強く思いました。
杉山(生産技術)
よろしくお願いします!生産技術職としては、今後も研究職の皆さんが一生懸命考えた処方設計を実生産に結び付けていきたいと思います。そのためにも、お互いが意見を出し合える環境をもっともっと作っていきたいと思います。生産技術職を志望する人にも同じことが言えるかもしれません。主張すべきところは主張できる人達と仕事ができたら最高ですね。
東(研究)
全く同感です! 私たちは生活者の方に選んでもらう商品を作ることが仕事ですから、「こういうものが作りたい」という熱い気持ちがある人と一緒に仕事がしたいです。そのためにも、他部署とのコミュニケーションが大切だと思います。
杉山(生産技術)
我々の目的は生活者の方に良い商品をお届けすること。これからもお互い協力して良い商品を作っていきましょう!

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