先輩社員紹介 研究(医療用医薬品)の先輩社員 化合物の無限の組み合わせからたったひとつの「新薬の種」を見つける

業務内容

新薬開発のプロジェクトは、新規化合物の合成、薬理、物性や体内動態、安全性などの非臨床試験、臨床試験、申請、承認という流れで進みます。そのなかで創薬化学研究室は、「新薬の種」となる新しい化合物を作り出す役割を担います。ある特定の性質や効果などのコンセプトに従って、有機合成化学を基盤にして、リード化合物を構造変換して新薬の候補を探し出す作業は、トライ&エラーの繰り返しです。1粒のダイヤの原石探しのようなものです。化学研究室は領域ごとに担当分野が分かれています。私は精神疾患領域をターゲットにした研究をしています。

増田 誠治 医薬化学研究所 創薬化学第1研究室 2007年入社 薬学研究科 薬科学専攻 卒

ゼロから1を生み出す探究心

 入社後すぐに携った研究プロジェクトで生み出された化合物が、現在、臨床開発ステージに入っています。「新薬の種」が医薬品として承認を受け、市場に出るまでには、10年以上かかるといわれるほど、医療用医薬品の研究は息の長い仕事です。そうした環境のなかで、新薬候補となる化合物が見つかるのは、本当に感動する瞬間ですし、研究に参加できたことに喜びを感じています。
 プロジェクトでは、研究員がアイデアを出し合い、議論し、仮説を立てながら実験を進めていきます。多岐にわたる評価試験を繰り返す中で、数百から数千もの化合物を作り出しますが、新薬の候補になるのはごくわずかです。うまく合成できなかったり、望むような結果が出なかったり、いくつもの壁を乗り越えなければなりません。無数にある原子の組み合わせの中から、薬効と安全性を併せ持つ化合物を見つけるのは、まさにゼロから1を生み出すようなものです。探究心と熱意が求められ、困難を極める作業ですが、それこそが、創薬研究の醍醐味でもあると思います。

医療用医薬品は世界中の苦しむ人を救える

 学部や大学院で有機合成の研究をしていたので、創薬化学研究は希望どおりの仕事でした。ただし、大学時代はいくらでも時間を自由に使えましたが、社会人になると限られた時間で成果を上げることが要求されます。そのため、いかに効率よく計画的に業務を進めるかを常に考えています。
 研究職というと、研究室に閉じこもって実験ばかりしているというイメージを持つでしょうが、創薬は「種」を見つければ終わり、というわけではありません。化合物を評価する部署があってこそ、私たちの仕事も活きてきます。いくつもの課題をクリアするには、多くの研究者、開発担当者とディスカッションして進める必要があるため、コミュニケーションが求められます。その点で弊社はとても明るい雰囲気の中、若手社員の意見も採用されますし、みんなのチームワークで作り上げていこうという熱意に満ちあふれています。新薬研究は、世界中の患者を助けられる可能性を秘めた魅力のある仕事です。だからこそ、たくさんの壁をチームで乗り越えていくことにやりがいを感じています。

思い入れのある製品

クラリス

「クラリス」は、大正製薬を代表する医療用医薬品です。入社して間もなく、社内講演会で「クラリス」の開発経緯を聴きました。「セレンディピティ」という言葉がありますが、これは何かを探しているときに、探しているものとは別の価値あるものを見つける能力のことです。クラリスは、価値あるものを見つけたいという研究者の情熱と探究心、そしてセレンディピティから生まれたものだと思いました。とことん突き詰めていく研究者の姿勢に、とても感銘を受けました。

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