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脂質異常症について

脂質異常症とは生活習慣病のひとつで、血液中の脂質が異常に増えた状態です。特別な自覚症状はありませんが、その状態が何年も続くと動脈硬化を引き起こします。日本では現在、食生活の変化で動物性脂肪の摂取量が増え、コレステロール値が高くなり、脂質異常症患者が急増しています。

脂質異常症は最も危険視される動脈硬化の因子の1つです!放っておくと心筋梗塞は脳梗塞などになる危険があります! 脂質異常症は最も危険視される動脈硬化の因子の1つです!放っておくと心筋梗塞は脳梗塞などになる危険があります!
  • 通常、血液中のLDLとHDLは一定量に保たれています。イメージ図イメージ図
  • LDLが過剰になると、HDLが減ったり、動脈壁に取り込まれて蓄積され、動脈壁が厚くなります。イメージ図イメージ図
  • 2の状態が進行すると、血液中の血小板が集まってきて血栓ができ、血流を妨げます。イメージ図イメージ図

おもな原因

  • 体質や肥満、カロリーの取り過ぎ。日本人では最も多い。
  • ほかの病気や薬によるもの。
  • 先天的に悪玉コレステロールのLDLの処理能力が低い(500人に1人程)

それぞれの診断基準
高LDLコレステロール血症 LDLコレステロール値140mg/dl以上
低HDLコレステロール血症 HDLコレステロール値40mg/dl未満
高中性脂肪血症 中性脂肪値150mg/dl以上

血液検査で1つでも基準値を超えると脂質異常症と診断されます。また、HDLコレステロール値もしくは中性脂肪値のどちらかが基準値を超えるとメタボリックシンドロームの診断基準に該当します。

脂質異常症を防ぐために!

食事療法と運動療法を行い、継続すること!

脂質異常症の予防と治療には、「食事療法」と「運動療法」による生活習慣の改善が大切です。これらを実施して血中脂肪が目標範囲になれば、それを継続し、効果がなければ薬を使用することも検討していきます。

コレステロールや中性脂肪は、悪者にされがちです。しかし、コレステロールは髪や皮膚を滑らかにし、細胞を包む細胞膜・ホルモン・脂肪の消化吸収を助ける胆汁酸の原料となっているのです。コレステロールが足りないと、肌や髪はパサパサになったり、細菌に感染しやすくなるばかりではなく、血管の細胞が弱くなって脳内出血などが起こりやすくなります。また、善玉コレステロールには、余ったコレステロールを肝臓に戻す役割もあります。
中性脂肪は、運動するときのエネルギー源として必要です。運動するときには、まず糖質が使われますが、不足すると中性脂肪が使われます。また、体温を一定に保つのも中性脂肪の大きな役割です。どちらも、増え過ぎると困りますが、なくてはならない重要な役割を担っています。

血液検査で脂質異常症と診断されたら、そのまま放置したり、勝手に食事療法を始めたりせず、必ず内科を受診してください。別の病気が隠れている場合や、検査前の飲食によって一時的に検査値に異常が出る場合もあります。また、脂質異常症は動脈硬化を引き起こす可能性のある病気です。脂質異常症の診断の際には、あわせて動脈硬化の診断も行われます。脂質異常症の診断には、動脈硬化の有無や進行状態の確認という大事なことが含まれているのです。
治療をはじめる前に治療をはじめる前に

脂質異常症の治療には、そのものの治療というよりも、動脈硬化や心筋梗塞・脳梗塞を防ぐという目的があります。動脈硬化の進行状態や肥満の程度により、薬物療法が中心となる場合もありますが、通常、食事療法と運動療法が基本になります。

食事療法

食事から摂るエネルギーを制限。脂質異常症のタイプで制限されるものが変わるため、思ったより自由に食べられる場合も。医師や栄養士のアドバイスを仰ぐように。

運動療法

エネルギー消費量を増やし、脂質を代謝することが目的。継続できるよう、医師のアドバイスを聞き、効率よく長く手軽に続けられる運動を選ぶように。早足で歩くウォーキングなどがおすすめ。

脂質異常症にならないために、食事や運動に気を使うのは大事なこと。心がけ次第で改善できることはたくさんあります。食事で摂取エネルギーを減らす工夫としては、以下のような事柄があります。

  • ゆっくり食べる
  • 夜の間食をやめる
  • 買い物は満腹時にする
  • 見えるところに食べ物を置かない
  • 1人分を盛りつけて食べる

また、体を動かすことも大切。エレベーターやエスカレーターではなく、階段を使うようにするなど、普段の生活の中で工夫しましょう。

生活で工夫するポイント生活で工夫するポイント

薬が必要な場合

脂質異常症の治療では、まず通常食事療法や運動療法などの薬を使わずに生活習慣を改善する治療法が選択されます。しかし、3カ月続けても効果がなかったり、すでに肥満・高血圧・糖尿病など動脈硬化の危険因子が別にあり、動脈硬化が進んでいる場合、糖尿病による脂質異常症、遺伝が原因の脂質異常症の場合は、薬物療法が選択されます。

薬の種類

高コレステロール血症と高中性脂肪血症では、使われる薬の種類が異なります。高コレステロール血症には、HMG-CoA還元酵素阻害薬、陰イオン交換樹脂、プロブコールが使われ、高中性脂肪血症には、フィブラート系製剤、ニコチン酸製剤が使われますが、ほとんどが錠剤で飲みやすいものです。

どのような薬にも副作用が起こる可能性があります。しかし、脂質異常症の治療薬はどれも副作用は軽く2~3日服用をやめれば治ってしまうことが多いようです。服用する時には、医師や薬剤師の説明をよく聞くようにしてください。