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高血圧について

高血圧にまつわる話

食習慣を見直す

食生活を改善することは血圧を下げるだけでなく、動脈硬化による脳卒中などの合併症を予防する効果があります。食事療法のポイントは次の通りです。

  • ・塩分摂取量を1日7グラム程度まで減らす。
  • ・コレステロールの多い食品を控える。
  • ・ナトリウム(塩分)を排泄する効果のあるカリウムを多く含む食品を積極的に摂る。
  • ・タンパク質を十分に摂る。
  • ・魚をできるだけ食べる。
  • ・お酒は適量を守って飲む。

適度な運動を

高血圧を改善するためには適度な運動が効果的です。しかし、急に激しい運動を行うと、急激に血圧が上がり、心臓に負担がかかるので避けるようにしてください。また、息をこらえて行うような無酸素運動(バーベル挙げ、腕立て伏せなど)も血圧を上昇させます。人と話をしながらでき、決してきついと感じることのない緩やかな運動が最も効果的です。ウォーキング、サイクリング、水中ウォーキング、ラジオ体操、太極拳などの運動を1日30分程度、毎日の習慣にするとよいでしょう。

喫煙はタブー

タバコを1本吸うと血圧は約20mmHg上昇するといわれます。これは喫煙により血管が収縮することが原因です。喫煙は動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳卒中の危険因子となりますから、ぜひ禁煙を。どうしても禁煙できない人は食後や休息時など時間を決め、本数を減らす努力をしてください。

喫煙中の血圧変化

薬について

食事療法
食事療法や運動療法を行っても血圧が下がらない場合や、すでに合併症を起こしている場合は、降圧剤による治療が必要となります。通常、3~4回診察を受けたときの拡張期血圧が90mmHgの場合、降圧剤の服用をすすめます。重症高血圧の場合は直ちに降圧剤による治療が必要です。現在は少ない量で高い効果が得られ、副作用も少ない種類の薬が開発されています。

降圧剤の種類
現在、使用されているおもな降圧剤の種類は次の通りです。

カルシウム拮抗剤……末梢細動脈を拡張し、血圧を下げる。
ACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬)……血管を収縮させて血圧を上げるACEの働きを抑制し、血圧を下げる。
AII 受容体拮抗薬(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)……ACEIIの作用を遮断することで血圧を下げる。
利尿薬……腎臓でのナトリウムと水の再吸収を抑制し、循環血液量を減少させることにより、血圧を下げる。
β遮断薬……脈拍数を減少させ、末梢血管抵抗を減らして血圧を下げる。
α遮断薬……交感神経のα作用(血管の収縮)を遮断し、血管を拡張させて血圧を下げる。

服用する上での注意点
降圧剤は血圧をコントロールする薬で、高血圧を根本的に治す薬ではありません。基本的には飲み始めたら長く飲み続けることになります。しかし、食事療法や運動療法を併用することで、薬の服用をやめられる患者さんも全体の約1~2割くらいいます。降圧剤を使用する際は次のことを守ってください。

  • ・素人判断で勝手にやめたり、服用量を変えない。
  • ・副作用が出た場合は医師に相談する。
  • ・飲み忘れが数時間の遅れの場合は、気づいたときに服用する。それ以上遅れた場合はその日は服用せず、翌日からきちんと飲む。
  • ・食事療法や運動療法と併用する。

中村治雄先生(なかむら・はるお)

中村治雄先生(なかむら・はるお)
1959年、慶応義塾大学医学部卒業。'64年、同医学部大学院卒業後、米国ハーネマン医科大学留学。慶応義塾大学老人内科 科長代行、防衛大学校第一内科教授などを経て、'98年より(財)三越厚生事業団常務理事。
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