2009年度(財)上原記念生命科学財団
上原賞・各種研究助成金受賞者決定のお知らせ

2009年12月18日

財団法人上原記念生命科学財団(東京都豊島区、理事長:上原昭二/大正製薬株式会社名誉会長)は、12月18日(金)に開催した理事会において、2009年度 上原賞・各種研究助成金受賞を決定しましたのでお知らせいたします。
今年度の上原賞受賞者は2名、各種助成件数は328件、助成金総額は10億8,580万円です。

上原賞 2名 4,000万円(1件 2,000万円)
○杉山雄一氏 東京大学大学院薬学系研究科長・教授

対象となった研究実績:  「トランスポーターの関わる薬物体内動態予測法の確立と創薬支援への応用」
○西田栄介氏 京都大学大学院生命科学研究科教授
対象となった研究実績:  「細胞内シグナル伝達経路の同定、制御機構並びに生理機能に関する研究」

各種助成金 328件 10億4,580万円

研究助成金 (1件500万円)   70件   3億5,000万円
研究推進特別奨励金 (1件400万円)   10件   4,000万円
研究奨励金 (1件200万円)   90件   1億8,000万円
海外留学助成金リサーチフェローシップ   69件   2億2,860万円
海外留学助成金ポストドクトラルフェローシップ   35件   1億3,200万円
その他    
国際シンポジウム助成金   30件   3,000万円
来日研究生助成金   4件   1,520万円
特定研究助成金(継続助成分)   20件   7,000万円

財団法人上原記念生命科学財団は、1985年の設立以来、今年度で25年を迎えました。これまで生命科学に関する諸分野の研究に対する助成を行ってきました。2009年までの助成(上原賞含む)は約6,240件、約184億円に上ります。
上原記念生命科学財団のホームページはこちらをご覧ください。

上 原 賞 受 賞 者

受賞者氏名:杉山 雄一 (スギヤマ ユウイチ) 薬学博士
所属機関および役職:東京大学大学院薬学系研究科長・教授
生年月日   昭和   22年   6月29日生
略  歴   昭和   46年   6月 東京大学薬学部卒業
    48年   3月 東京大学大学院薬学系研究科修士課程修了
    49年   4月 東京大学大学院薬学系研究科博士課程在学中、東京大学薬学部(製剤学)教務職員
    51年   5月 東京大学薬学部(製剤学)助手
    54年   9月 米国University of California, Los Angeles(UCLA)に留学
  平成   元年   2月 東京大学薬学部(製剤学)助教授
    3年   10月 東京大学薬学部(製剤学)教授
    9年   4月 東京大学大学院薬学系研究科(製剤設計学、分子薬物動態学(平成15年3月教室名改称))教授
    9年   10月 戦略的基礎研究推進事業(CREST)生体防御のメカニズム「異物排除システムの分子基盤」研究代表者
    13年   9月 世界薬学連合(FIP)薬科学部門(BPS)会長
    14年   10月 21世紀COEプログラム生命科学分野戦略的基礎創薬科学拠点リーダー
    17年   1月 東京大学大学院薬学系研究科医薬品評価科学講座教授(兼担)
    18年   1月 国際薬物動態学会(ISSX)会長
    20年   4月 東京大学大学院薬学系研究科長
    21年   11月 NEDO「基礎研究から臨床研究への橋渡し促進技術開発/マイクロドーズ臨床試験を活用した革新的創薬技術の開発」NEDO研究事業プロジェクトリーダー

褒賞対象となった研究業績
「トランスポーターの関わる薬物体内動態予測法の確立と創薬支援への応用」
薬物トランスポーター(TP)の機能を分子レベルで解明し、数理モデルを用いて細胞から個体まで連結して解析することにより、薬物の体内からの消失速度、薬物間相互作用、遺伝子多型により薬物体内動態変動の予測を可能にした。具体的には肝の薬物排出に関わるTPのMRP2等のクローニングと機能解明、薬物取り込に関わるTP、OATP1B1の薬物間相互作用、遺伝子多型の影響等を明らかにし、さらには極性細胞上に複数のTPを同時発現させたダブル発現細胞の樹立成功等、薬物体内動態予測法の確立と創薬支援への応用に関する比類ない包括的研究業績。

上 原 賞 受 賞 者

受賞者氏名:西田 栄介 (ニシダ エイスケ) 理学博士
所属機関および役職:京都大学大学院生命科学研究科教授
生年月日   昭和   28年   8月25日生
略  歴   昭和   51年   3月 東京大学理学部生物化学科卒業
    53年   3月 東京大学大学院理学系研究科生物化学専攻修士課程修了
    56年   3月 東京大学大学院理学系研究科生物化学専攻博士課程修了
    56年   4月 日本学術振興会奨励研究員
    56年   6月 東京大学理学部助手
  平成   5年   5月 京都大学ウイルス研究所教授
    9年   3月 京都大学大学院理学研究科教授
    11年   4月 京都大学大学院生命科学研究科教授

褒賞対象となった研究業績
「細胞内シグナル伝達経路の同定、制御機構並びに生理機能に関する研究」
MAPキナーゼシグナル伝達経路の発見を世界に先駆けて行い、細胞の増殖・分化及び発生を制御する細胞内シグナル伝達の中枢の機構の解明をした。また、MAPキナーゼ経路の広範な高次生命現象への関与を見出すとともに、シグナル伝達の特異性を制御する機構としてのドッキング相互作用並びに時間的空間的制御の分子機構の解明を行った。さらに、シグナル伝達分子の核・細胞質輸送の分子機構の解析を行い、核外輸送トランスポーターを同定した。また、線虫の寿命制御におけるRheb(Rasファミリー遺伝子)の関与の発見をするなど、細胞内シグナル伝達に関する先駆的研究業績。

<参考資料>

■資料1■
【助成金額の推移】

グラフ

■資料2■
【いままでの上原賞(研究業績褒賞)受賞者一覧(敬称略)】

年度 受賞者 所属(受賞時)
2008 飯野 正光 東京大学大学院医学系研究科教授
  山中 伸弥 京都大学物質-細胞統合システム拠点iPS細胞研究センター長
2007 門脇 孝 東京大学大学院医学系研究科教授
  坂口志文 京都大学再生医科学研究所長
2006 審良静男 大阪大学微生物病研究所教授
  寒川賢治 国立循環器病センター研究所副所長
2005 鍋島陽一 京都大学大学院医学研究科教授
  水野美邦 順天堂大学医学部教授
2004 清水孝雄 東京大学大学院医学系研究科教授
  田中啓二 (財)東京都医学研究機構東京都臨床医学総合研究所副所長
2003 谷口 克 千葉大学大学院医学研究院教授
  長野哲雄 東京大学大学院薬学系研究科教授
2002 月田承一郎 京都大学大学院医学研究科教授 (2005年逝去)
2001 成宮 周 京都大学大学院医学研究科教授
  柳田充弘 京都大学大学院生命科学研究科長・教授
2000 浅島 誠 東京大学大学院総合文化研究科教授
  田中紘一 京都大学大学院医学研究科教授
1999 宮下保司 東京大学医学部教授
1997 長田重一 大阪大学医学部教授
  御子柴克彦 東京大学医科学研究所教授
1996 矢崎義雄 東京大学医学部長・教授
1995 竹市雅俊 京都大学大学院理学研究科教授
1994 廣川信隆 東京大学医学部教授
1993 谷口維紹 大阪大学細胞生体工学センター教授
  本庶 佑 京都大学医学部教授・遺伝子実験施設長
1992 市原 明 徳島大学酵素科学研究センター長・教授
  多田啓也 東北大学医学部教授
  永津俊治 藤田保健衛生大学総合医科学研究所教授
1991 高久史磨 国立病院医療センター院長
  中西重忠 京都大学医学部教授
1990 垂井清一郎 大阪大学医学部教授
1989 大野雅二 東京大学薬学部教授
1988 大村 智 北里研究所理事・副所長
1987 宇井理生 東京大学薬学部教授
1986 入澤 宏 岡崎国立共同研究機構生理学研究所教授 (1991年逝去)
1985 杉田秀夫 国立武蔵療養所神経センター疾病研究第一部長
  家森幸男 島根医科大学教授