2005年度(財)上原記念生命科学財団
上原賞・各種研究助成金受賞者決定のお知らせ

2005年12月21日


財団法人上原記念生命科学財団(東京都豊島区、理事長:上原昭二/大正製薬株式会社代表取締役会長)は、12月21日(水)に開催した理事会において、2005年度 上原賞・各種研究助成金受賞を決定しましたのでお知らせいたします。
今年度の上原賞受賞者は2名、各種助成件数は301件、助成金総額は9億5,460万円です。

上原賞 2名 4,000万円(1件 2,000万円)

○鍋島陽一氏 京都大学大学院医学研究科教授
 
対象となった研究実績「動物個体の発生、成熟、恒常性維持機構の研究」

○水野美邦氏 順天堂大学医学部教授
 
対象となった研究実績「パーキンソン病の発症機序に関する研究」


各種助成金 299件 9億1,460万円

研究助成金 (1件500万円) 70件 3億5,000万円
研究奨励金 (1件200万円) 80件 1億6,000万円
海外留学助成金リサーチフェローシップ 65件 1億6,450万円
海外留学助成金ポストドクトラルフェローシップ 40件 1億2,350万円
その他
国際シンポジウム助成金 16件 1,600万円
来日研究生助成金 11件 3,960万円
特定研究助成金(継続助成分) 17件 6,100万円

財団法人上原記念生命科学財団は、1985年の設立以来、20余年にわたり生命科学に関する諸分野の研究に対する助成を行ってきました。2005年までの助成(上原賞含む)は約5,050件、約143億円に上ります。



上 原 賞 受 賞 者


受賞者氏名:鍋島 陽一(ナベシマ ヨウイチ) 医学博士
所属機関および役職:京都大学大学院医学研究科教授

生年月日 昭和21年 4月24日生
略  暦 昭和47年 3月 新潟大学医学部卒業
  51年 3月 新潟大学大学院医学研究科博士課程修了
  51年 4月 新潟大学医学部助手(生化学)
  53年 7月 新潟大学医学部講師(生化学)
  59年 9月 癌研究会癌研究所研究員
  62年11月 厚生省国立精神・神経センター神経研究所
遺伝子工学研究部長
平成 9年 4月 大阪大学細胞生体工学センター教授
  17年10月 日本学術会議第20期会員
  17年10月 京都大学大学院医学研究科副研究科長、現在に至る

褒賞対象となった研究業績
「動物個体の発生、成熟、恒常性維持機構の研究」 
「筋収縮蛋白遺伝子の解析によるAlternative Splicing機構の発見から、筋分化を制御するMyoDファミリーの機能解析と筋肉における転写制御機構の解明、骨髄間質細胞から筋細胞を誘導するシステムの開発」に至る筋肉に関する研究、「神経幹細胞の不等分裂を制御する分子機構・興奮神経と抑制神経の発生を仕分ける仕組みの発見、神経細胞移動、脳の層構造形成の分子機構の解明」の神経系の形成に関する研究、並びに「Klotho変異マウスの発見と原因遺伝子の同定、Klothoに結合する蛋白の同定とその複合体がカルシウム輸送を制御するシステムの解明、PTH分泌制御におけるKlotho蛋白の役割、Klotho、βKlothoと循環するFGF群の協調作用によって制御される生体恒常性維持機構」のKlothoに関する一連の研究等の独創的基礎研究業績。



上 原 賞 受 賞 者


受賞者氏名:水野 美邦  (ミズノ ヨシクニ)医学博士

所属機関および役職: 順天堂大学医学部教授
生年月日 昭和16年 2月 5日生
略  歴 昭和40年 3月 東京大学医学部卒業
  40年 4月 東京大学医学部附属病院インターン
  41年 4月 東京大学医学部第三内科入局 
  42年 4月 東京大学医学部神経内科入局
  44年10月 ノースウェスタン大学神経内科レジデント
  48年 9月 自治医科大学神経内科講師
  56年 6月 自治医科大学神経内科助教授
  63年 8月 自治医科大学神経内科講座教授
  64年 1月 順天堂大学医学部神経学教授、現在に至る 

褒賞対象となった研究業績      
「パーキンソン病の発症機序に関する研究」 
黒質の神経毒であるMPTPの酸化物MPP+がミトコンドリア呼吸を障害すること、パーキンソン病の黒質においてもミトコンドリア電子伝達系複合体ⅠとTCAサイクルのαケトグルタール酸脱水素酵素が低下していること等を発見、更にはパーキンソン病発症におけるミトコンドリアと酸化的ストレスの接点にあるMnSODの遺伝子多型に着目し、MnSOD遺伝子に連鎖する家族性パーキンソン病を発見、本症が6番染色体長腕に連鎖することを見出した。また、家族性劣性遺伝の若年性パーキンソン病の原因遺伝子であるパーキンの発見、更にはパーキンの機能がユビキチンリガーゼであること等を明らかにし、パーキンソン病研究および神経変性疾患におけるユビキチンプロテアソーム機能研究興隆の原動力となる先駆的研究業績。