2004年度(財)上原記念生命科学財団
上原賞・各種研究助成金受賞者決定のお知らせ

2004年12月21日


財団法人上原記念生命科学財団(東京都豊島区、理事長:上原昭二/大正製薬株式会社代表取締役会長)は、12月20日(月)に開催した理事会において、2004年度 上原賞・各種研究助成金受賞を決定しましたのでお知らせいたします。
今年度の上原賞受賞者は2名、各種助成件数は305件、助成金総額は9億8,150万円です。

上原賞 2名 4,000万円(1件 2,000万円)

○清水孝雄氏 東京大学大学院医学系研究科教授
 
対象となった研究実績「生理活性脂質の生合成と機能に関する総合的研究」


○田中啓二氏 (財)東京都医学研究機構 東京都臨床医学総合研究所副所長
 
対象となった研究実績「プロテアソームの発見と病態生理に関する研究」


各種助成金 305件 9億4,150万円

研究助成金 (1件500万円) 70件 3億5,000万円
研究奨励金 (1件200万円) 80件 1億6,000万円
海外留学助成金リサーチフェローシップ 67件 1億8,850万円
海外留学助成金ポストドクトラルフェローシップ 40件 1億2,560万円
その他
国際シンポジウム助成金 20件 2,000万円
来日研究生助成金 10件 3,340万円
特定研究助成金(継続助成分) 18件 6,400万円

財団法人上原記念生命科学財団は、1985年の設立以来、今年度で20年を迎えました。これまで生命科学に関する諸分野の研究に対する助成を行ってきました。2004年までの20年間の助成(上原賞含む)は約4,750件、約133億円に上ります。



上 原 賞 受 賞 者


受賞者氏名:清水 孝雄(シミズ タカオ) 医学博士
所属機関および役職:東京大学大学院医学系研究科教授

生年月日 昭和22年 4月26日生
略  歴 昭和48年 3月 東京大学医学部医学科卒業
  48年 6月 東京大学医学部附属病院内科研修医
  50年 3月 京都大学医学部医化学研究生
  54年 2月 京都大学医学部助手
  57年 4月 カロリンスカ研究所化学教室客員研究員
  59年 3月 東京大学医学部栄養学助教授
平成 3年 4月 東京大学医学部第二生化学教授
   9年 4月 東京大学大学院医学系研究科生化学・分子生物学講座教授
  15年 4月 東京大学評議員、付属疾患生命工学センター長

褒賞対象となった研究業績
「生理活性脂質の生合成と機能に関する総合的研究」 
脂質メディエーターの生合成と分解に関する多くの酵素の発見と単離を行い、特にロイコトリエン産生の鍵を握るアラキドン酸5-リポキシゲナーゼを世界で初めて単離した。さらに、種々の脂質メディエーター(PAF:血小板活性化因子,ロイコトリエン、LPA:リゾホスファチジン酸など)受容体のクローニング等に成功するとともに、酵素や受容体の欠損マウスの解析により、脂質メディエーターの生理機能および気管支喘息、肺線維症、急性呼吸逼迫症候群などの病態、さらには関節リウマチ、閉経後骨粗鬆症等との関わりをも発見した先駆的研究業績。



上 原 賞 受 賞 者


受賞者氏名:田中 啓二(タナカ ケイジ)医学博士

所属機関および役職: (財)東京都医学研究機構 東京都臨床医学総合研究所副所長
生年月日 昭和24年 4月10日生
略  歴 昭和47年 3月 徳島大学医学部栄養学科卒業
  49年 3月 徳島大学大学院医学研究科修士課程修了
  51年 3月 徳島大学大学院医学研究科博士課程中退
  51年 4月 徳島大学酵素研究施設助手
  56年 5月 ハーバード大学医学部生理学部門留学
(現・細胞生理学部門 A.L.Goldberg教授)
平成 7年 6月 徳島大学酵素科学研究センター助教授
   8年 4月 (財)東京都臨床医学総合研究所化学療法部門部長
  11年 4月 (財)東京都医学研究機構東京都臨床医学総合研究所
分子腫瘍学研究部門部長
  14年 8月 (財)東京都医学研究機構東京都臨床医学総合研究所副所
分子腫瘍学研究部門(部長事務取扱)
客員教授: 東京大学(大学院新領域創成科学研究科)、東京医科歯科大学、
お茶の水女子大学、東京都立保健科学大学

褒賞対象となった研究業績      
「プロテアソームの発見と病態生理に関する研究」 
プロテアソーム(真核生物のATP依存性プロテアーゼ複合体)を世界で初めて発見し、その構造・機能解析から、プロテアソームが細胞の生存戦略に必須であることを解明するとともに蛋白質の品質管理に関係する二つの新しいユビキチン(蛋白質のマーカー分子)連結酵素CHIPとSCF(Fbs)を見出した。さらには、プロテアソームが抗原プロセッシング酵素として免疫応答に重要な役割を果たしていること、ユビキチンとプロテアソームによる蛋白質分解系の破綻がパーキンソン病の発症の原因であること等を明らかにし、免疫異常、神経・精神疾患の発症機構解明に至る幅広い領域での比類のない研究業績。