大正製薬とアメリカ メルク社が大正製薬のmGluRアゴニストに関しライセンス契約を提携

2002年5月29日


大正製薬(本社:日本、社長:上原 明)と、メルク社(本社:アメリカ、会長・社長・最高経営責任者:Raymond V. Gilmartin)は、大正製薬の研究により見出された新規mGluR(metabotropic glutamate receptors:代謝型グルタメート受容体)アゴニスト(前臨床)について、ライセンス契約を締結しました。

大正製薬とメルク社は、これら化合物を分裂病をはじめとする中枢神経疾患治療薬として開発する予定です。今回の契約で、大正製薬はメルク社に対し、中国を除く海外での独占的な開発・販売権と、日本における半独占的権利を許諾します。大正製薬は、日本,中国で権利を保持しています。

グルタミン酸受容体の一種であるmGluRには、現在8つのサブタイプが知られており、まだ不明な点も多いながら、脳内での様々な役割や病態との関与が示唆されています。これらサブタイプのうちmGluR2及びmGluR3は、脳内のグルタミン酸の神経伝達に係わっているといわれており、この神経伝達の異常が精神分裂病の病態の一因であると考えられることから、mGluRアゴニストは分裂病の新しい治療薬となりうる可能性を有しています。大正製薬は、自社の研究から、このmGluRに対し、高い親和性を有する化合物を見い出しました。

分裂病は、世界各国において健康上の問題となっている疾患であり、罹患率は、人口の約1%であると見積もられています。既存薬では、副作用も多く、また、しばしば効果も不十分であることから、より有用な新規薬剤に対する医療上のニーズが高い疾患です。

大正製薬は、一般用医薬品においては、日本ではトップ、世界でもナンバー2の企業ですが、医療用医薬品分野においても、自社研究基盤を整備し、研究開発力を着実に強化してきています。その中から、オリジナルプロジェクトが出てきており、mGluRアゴニストもその1つです。また、国内外の企業との提携も展開しており、今回の提携もその成果の一環です。

【メルク社概要】
本社:アメリカ
設立:1891年
従業員数:78,100名(2001年)
売上:47,715.7百万ドル(2001年)