大正製薬と米国・クォークバイオテック社が
共同での「遺伝子探索と薬剤開発」契約を締結

1999年12月13日



大正製薬株式会社(社長 上原 明)と米国のバイオベンチャー企業、クォークバイオテック社(Quark Biotech ,Inc.(QBI)、社長 Dr.Daniel Zurr)は、腎疾患に係わる遺伝子や発症経路の発見、解析のための共同研究とライセンスの契約を締結しました。腎透析や腎移植の必要性を減らすための薬剤候補を開発することが、この共同研究事業の目的です。

QBIは研究開発費に加え、マイルストーン・ペイメントと製品売上からのロイヤリティーを受ける権利を持ち、大正は同共同研究事業から得られた成果を、全世界で独占的に企業化する権利を持ちます。なおQBIは、開発された製品の北米及びEUでの共同販売権を留保します。

米国腎臓病学会によるとアメリカ合衆国だけでも腎臓病患者が約2,000万人おり、死亡原因となる単一疾患のトップ10に入っているとのこと。約36万人のアメリカ人が末期腎不全臓病(ESRD)又は完全な腎機能不全に苦しみ、その数は毎年7%ずつ増加しています。糖尿病と高血圧がESRDの最大の原因で、この2つのみで新規罹患例の60%以上を占めています。 長期間にわたり腎透析に依存する患者が多数いるうえさらに増え続けていることから、腎臓病は最も治療にお金のかかる疾患の一つであると同時に、労働力の損失をもたらす疾患の筆頭であるといえます。

大正製薬株式会社は、一般用医薬品では日本のトップ製薬企業ですが、現在医療用医薬品分野の研究開発力を着実に強化している最中です。その一環としてバイオベンチャー企業との共同研究を積極展開しており、先に米国・ファイブロジェン社との間で共同研究開発を契約締結し、腎線維化治療薬を目指して研究を進めています。これまでにも、大正製薬の創薬研究所ではcDNAを足かがりに、日本国内の大学との共同研究を中心に新薬創出の標的分子探索を進めており、有望な標的分子候補を得られつつあります。このように初期のステージからバイオベンチャー企業と共同研究を行うことで、標的探索研究はさらに加速されるだけでなく、戦略領域に掲げている糖尿病性腎症の研究開発にいっそう拍車をかける予定です。
QBIは、遺伝子関連のバイオベンチャーであり、あらゆる疾患領域において、診断薬や薬剤の候補として、遺伝子と遺伝子産物を特定・選択し、有効性を証明することを目指して、疾患に特異的な遺伝子の発見に従事しています。
QBIのゲノム 及び バイオインファーマティクスの相補的な集約された技術体系は、病気の原因となる遺伝子の発見と薬剤の開発に焦点を合わせたものです。最近、QBIは癌の放射線治療時の副作用を軽減する物質であるピフィスリン・アルファを発見したことでサイエンス紙に掲載されています。
本社をカリフォルニア州、プレザントンに置き、イスラエル、シカゴ及びサン・フランシスコのベイエリアで研究活動を行っています。

◇クォークバイオテック社(Quark Biotechnology Incorporated)概要
設 立 1994年
代表者 Dr.Daniel Zurr(President and CEO)
本 社 1059 Serpentine Lane,Pleasanton,California 94566.
従業員 約200名
契約締結 1999年9月