プロスタグランジンE1「パルクス注」に効能追加

1998年7月1日



大正製薬(社長 上原 明)で発売しているプロスタグランジンE1製剤「パルクス注」に新たな効能として「経上腸間膜動脈性門脈造影における造影能の改善」が6月30日に追加承認されました。

「パルクス注」は血管拡張作用、血小板凝集抑制作用等を有する生体内物質であるプロスタグランジンE1を微細な脂肪粒子(リピッドマイクロスフェア)に封入した製剤です。このため、生体内で不活化されにくく、より少量で、より強い効力を発揮することができます。また、プロスタグランジンE1による注入局所での刺激性も緩和されるなど、臨床的有用性の高い薬剤です。

今回、新たに承認となった「経上腸間膜動脈性門脈造影における造影能の改善」は、肝癌などの治療方針を決定するために上腸間膜動脈までカテーテルを通して血管造影剤を注入し、門脈を造影する方法です。しかしこの上腸間膜動脈の血流量がもともとあまり多くないため、あらかじめパルクス注を注入して血流を増加させてから血管造影剤を注入することによって多くの造影剤を門脈に送り届けることができ、鮮明な門脈造影像を得ることができます。
 なお、このような門脈造影においては血管拡張剤としてパルクス注が初めて効能を取得しました。

 パルクス注は「経上腸間膜動脈性門脈造影における造影能の改善」において86.1%の高い有効率を示し、また副作用は3.3%(上腸間膜動脈内投与)に認められました。

商品名 パルクス注 (Palux inj.)
一般名 アルプロスタジル (alprostadil)
効能・効果
慢性動脈閉塞症(バージャー病、閉塞性動脈硬化症)における四肢潰瘍ならびに安静時疼痛の改善
下記疾患における皮膚潰瘍の改善
 進行性全身性硬化症
 全身性エリテマトーデス
糖尿病における皮膚潰瘍の改善
振動病における末梢血行障害に伴う自覚症状の改善ならびに末梢循環・神経・運動機能障害の回復
動脈管依存性先天性心疾患における動脈管の開存
経上腸間膜動脈性門脈造影における造影能の改善
用法・用量
慢性動脈閉塞症(バージャー病、閉塞性動脈硬化症)、 進行性全身性硬化症、全身性エリテマトーデス、糖尿病、振動病の場合
通常、成人1日1回1~2mL(アルプロスタジルとして5~10μg)をそのまま又は輸液に混和して緩徐に静注、又は点滴静注する。
 なお、症状により適宜増減する。
動脈管依存性先天性心疾患における動脈管の開存の場合
 輸液に混和し、開始時アルプロスタジル5ng/kg/minとして持続静注し、その後は症状に応じて適宜増減して有効最小量とする。
経上腸間膜動脈性門脈造影における造影能の改善の場合
 通常、成人には1回1mL(アルプロスタジルとして5μg)を生理食塩液で10mLに希釈し、造影剤注入30秒前に3~5秒間で経カテーテル的に上腸間膜動脈内に投与する。
製造承認日 1988年6月28日
薬価収載日 1988年8月22日
発 売 日 1988年10月4日
薬価基準 パルクス注 5μg1mL1管 5,329円
パルクス注 10μg2mL1管 9,115円
包装 パルクス注 1mL(5μg)×10管
パルクス注 2mL(10μg)×10管
製造・販売 大正製薬株式会社