便秘の仕組みについて

生活習慣を見直して便秘を改善!

便秘の予防・改善には、生活の改善が大切。規則正しい生活を心がけ、朝食をしっかり摂って腸の働きを活発にし、余裕をもって排便する習慣をつけましょう。また、軽く汗ばむくらいの運動には、自律神経をリセットして腸の働きを整える効果や、ストレスをコントロールする効果が。自分に合う方法をいくつか選んで行い、便秘を改善しましょう。

〈監修〉

松枝 啓(まつえだ けい)先生

1943年生まれ。‘69年岡山大学医学部卒業。国立国際医療センター第一消化器科医長、教育部長、国立精神・神経センター国府台病院副院長を経て、現在、独立行政法人国立病院機構さいがた病院院長。専門は炎症性腸疾患、臨床栄養、消化管運動など。

食物繊維と乳酸菌で便秘を防ぐ

食物繊維は水分を吸収して便を軟らかくしたり、便のかさを増やして腸を刺激し、ぜん動運動を活発にしたり、有害物質の排出を促す働きがあります。摂取エネルギー100キロカロリーにつき1グラムを目安に、毎日の食事でたっぷり摂るように心がけましょう。また、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整えることも大切です。善玉菌の代表である乳酸菌は、ヨーグルトや乳酸菌飲料のほか、しょうゆやみそ、漬け物などにも含まれます。

食物繊維を多く含む食品

海藻類 豆類 いも類 根菜類 きのこ類 緑黄色野菜 
果物 玄米 ライ麦パンなど

いも類 いも類
きのこ類 きのこ類
果物 果物
緑黄色野菜 緑黄色野菜
乳酸菌を多く含む食品

ヨーグルト みそ 古漬けなど

ヨーグルト ヨーグルト
みそ みそ

ビタミンは便秘改善にも大活躍!

ビタミンE

アボカド・アーモンド・ほうれん草など

アボカド アボカド
アーモンド アーモンド

ビタミンB

ウナギ・落花生・カツオ・レバーなど

うなぎ うなぎ
落花生 落花生

緑黄色野菜や豆類、ナッツ類、いも類などは、ビタミンEやビタミンB群が多く、食物繊維も豊富。便秘の予防・改善のためのおすすめ食材です。ビタミンEとビタミンB群には次のような作用があります。

  • ビタミンE…腸の運動をコントロールする自律神経を整える作用や、血行をよくする作用があり、腸をイキイキ活動させるのに役立ちます。
  • ビタミンB群…パントテン酸やビタミンB1も自律神経(副交感神経)を刺激して、腸のぜん動運動を高める働きがあります。

水分補給も大切なポイント

水分が十分に摂れていないと、便が硬くなり、便のかさが少なくなって、腸内で移動しにくくなります。1日に1.5リットル以上を目安に、たっぷり補給しましょう。 また、朝起きてすぐに水か牛乳をコップ1杯飲むと、腸が刺激されて動きがよくなり、便意が起こりやすくなります。

1日1.5ℓ以上
朝起きてすぐコップ1杯

水分補給  1日1.5ℓ以上 朝起きてすぐコップ1杯 水分補給  1日1.5ℓ以上 朝起きてすぐコップ1杯