花粉症の原因って?

1.花粉症は、花粉に反応してしまうアレルギー反応

花粉症とは、花粉は通常の量では人体に害はないのに、体内に取り込まれた花粉を外敵とみなし、体外に排除しようと過剰に反応してしまうアレルギー反応のことを指します。
アレルギー反応は、身体の免疫機能と深く関わっています。免疫機能とは、体内に入ってきた外敵と戦うための道具として抗体を作る仕組みのことです。
花粉症の場合は、体内に入った花粉を外敵とみなしてIgE抗体という抗体が作られます。花粉が体内に入るたびにその抗体が作られ続け、一定量を超えるとヒスタミンなどの物質が放出され、花粉を体外に排出しようと、くしゃみや鼻水、目のかゆみを引き起こします。

2.花粉症の代名詞「スギ花粉症」

花粉症の代表的な原因として一番に挙げられるのは、スギ花粉でしょう。
スギ花粉症は、1970年代後半から急速に増加し、2008年の全国調査の結果からは、およそ4人に1人がスギ花粉症であると推定されています。

スギ花粉症が国内でそこまで急速に増加した背景には、日本の歴史と密接な関わりがあります。
スギは雄花1個につき40万個もの花粉が入っており、それが風に乗って遠くまで運ばれます。
スギは古来より日本にある植物ですが、木材としての利用や治水の目的で戦後に大量に植林され、スギ林が爆発的に増えました。スギは樹齢30年を超えた頃から花粉を多く生産する特徴があり、スギの樹齢が30年を超えたことが、スギ花粉症急増の原因として考えられています。また、花芽が育つ夏に日射量が多いと翌春の花粉の飛散量が多くなることが分かっており、近年の夏の気温上昇も一因と言えます。
現在、スギ花粉症の増加にともない、原因となるスギから違う樹木への植え替えが進められていますが、あと10年~20年は花粉の飛散状況は変わらないと言われています。

スギ花粉は関東では2月初めの立春ごろから飛散し始め4月ごろまで飛散していますので、この時期にくしゃみや鼻水、目のかゆみが症状としてみられるようでしたら、スギ花粉症の疑いがあります。

3.春だけじゃない!「スギ」以外の花粉症

また、スギ以外にもアレルギーの原因となる花粉があることが分かっています。
スギの飛散時期が終わっても症状が続く時に疑われるのがヒノキです。ヒノキはスギに次いで植林面積が広い植物です。スギ花粉とヒノキ花粉は共通する部分があるため、スギ花粉症の8割がヒノキでも花粉症を起こすと言われています。

スギもヒノキも春に花粉が飛散しますが、春以外にも花粉症のような症状がみられる場合は、ほかの花粉による花粉症の可能性があります。

例えば、5月~9月ごろに発症する夏の花粉症の原因と考えられているのが、イネ科の植物です。
カモガヤやオオアワガエリ、ハルガヤなどが代表的な植物で、道路わきなどの道端や公園、河川敷、草地の身近な場所に育生しています。子供が遊ぶ場所に多く自生しているため、子供の花粉症罹患者が多くなっています。
スギなどの樹木に比べて花粉の飛散距離が短いので、近づかないことで症状を抑えることができます。

また、8月~10月ごろに発症する秋の花粉症の原因と考えられているのが、キク科のブタクサとヨモギです。時期的に夏風邪と間違えやすい花粉症です。こちらも、道路わきなどの道端や公園、河川敷、草地、畑、垣根などの身近な場所に育生しており、花粉の飛散距離が短いので、近づかないことで症状を抑えることができます。

春以外でも、風邪のような症状がなかなか治らずに長引いたり、毎年のように同じ時期に風邪のような症状で悩まされている場合は、花粉症の疑いもありますので、アレルギーの原因となる草木には近づかないようにしましょう。